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とっとり季記・4月
2023.4.7

新入学の時期になりました。
小さな子どもたちが上級生に連れられて、ピカピカのランドセルを背負って飛び跳ねるように歩く姿を見かけると、思わず顔がほころんで、こちらまで元気がもらえるようです。
瑞々しく晴れやかな予感を纏って、新しい季節の始まりに期待していきましょう!
エミネットのある鳥取では、桜の花に次いで、4月中旬頃、二十世紀梨の花が咲き始めます。
鳥取の代表的な特産物である二十世紀梨。
その花は、鳥取県の県花となっています。
梨の栽培は県全域で行われており、この時期、梨畑は可愛い白い花で埋め尽くされます。
そして花期の後、夏から秋にかけて瑞々しい梨が実っていきます。

春の行事は華やかで心躍るものばかり。
昔から山陰各地では、ひな祭りが旧暦の月遅れで行われてきました。
旧暦3月3日は、今年は4月22日。
鳥取市の南端部にある用瀬町(もちがせちょう)では、流しびなの伝統行事が行われます。
〝もちがせの雛送り〟として県の無形民俗文化財にも指定されており、男女一対の紙雛を桟俵(さんだわら)にのせ、1年間無病息災で幸せに過ごせるようにと、災厄を託して千代川(せんだいがわ)に流します。
かつては宿場町であった用瀬町では、家々で受け継がれてきたひな人形などが個人の家や玄関先などに飾られ、街中をあちこち鑑賞しながら散策する雛めぐりが繰り広げられます。
古くから地域に伝わる風習は、時代に合わせて形を変えながらも守り続けられています。
いつの時代でも、幸せと健康を願う気持ちは変わらず、伝統行事とともに、地域を大切に想う気持ちも脈々と受け継がれているように思います。
この先の未来の孫子世代へと、幸せを願う気持ちとともに、いつまでも大切にしていけることを願います。

画像素材:PIXTA