smileUP

smileLIFE

フローラルスタイリストYokoの
花でたどる季節の楽しみ

カゴを使ったナチュラルな寄せ植え

2024.5.17

フローラルスタイリスト Yokoの花でたどる季節の楽しみ

Yoko サロン『atelierjuno』を主宰するフローラルスタイリスト。多方面にわたった花の仕事で活躍中。〝季節のお花とお茶の時間〟をテーマにしたInstagramでは、国内外に多くのファンをもつ。
https://miroom.com/creators/20
https://www.instagram.com/atelierjuno/

Yoko

亀尾育子 2児の子育てに奮闘するエミネット社員。年を重ねるごとにお花や植物を育てることに興味が出てきているが、ガーデニングは初心者。花のある暮らしに憧れる。

亀尾育子
Yoko

ナチュラルでかわいい寄せ植えに
チャレンジ

5月になるとお花が次々に咲き、お花屋さんやホームセンターの苗売り場もとってもカラフル!
春の植物だけでなく、初夏や秋まで長く楽しめる種類のお花もたくさん出回ります。
今回のレッスンは、何種類かを組み合わせて楽しむ寄せ植え』です。
さらに素敵に見えるようにアレンジメントでよく使われる天然素材のカゴやワイヤーバスケットに植え込みます。
「プラスチックのプランターはちょっと味気ない」「陶器の植木鉢は重くて運ぶのが大変」といった点がありますが、カゴを使った寄せ植えは庭に置くだけでナチュラルな雰囲気が出てとっても素敵です。
亀尾さんは寄せ植えをしたことはありますか?

亀尾育子

違う種類の花苗をプランターに植え込んだことはありますが、寄せ植えと言えるほどではない気がします…。
どんな組み合わせを選べば良いか、バランス良く植えるポイントなどをぜひ教えていただきたいです!

Yoko

コツをつかめば簡単にとっても可愛い寄せ植えができますよ!
まずは、お花選びのポイントを教えます。
お花を選ぶときのコツは、花だけでなく、葉っぱに表情や色合いなど美しく感じるポイントがあるものを選ぶのが良いです。
せっかくならば数ヵ月間花が咲くような、花が咲く期間の長いものや、宿根草(しゅっこんそう)といって、翌年も咲くものを入れると後々も長く楽しむことができます。
今回は、こんなにたくさんのお花を用意しましたよ!

亀尾育子

わぁ〜! 色とりどりでどれも素敵です♪
どんな日当たりに置くお花なのか、同じような育て方のお花を組み合わせた方が良いのか、違いがよくわかりません。
どのように選ぶと良いですか?

Yoko

基本的に、花壇に植わっているようなお花は日光が好きなのでどんな組み合わせでも育てられます。
お花がメインで咲く植物は花壇向きなので、お花がたくさん咲く種類を選ぶとわかりやすいですよ。

亀尾育子

なるほど!
そんなに難しく考えなくても大丈夫そうで安心しました。

Yoko

そうなんです!
自分が可愛いな、素敵だなと思うお花を選べば良いのですよ♪

あとは今回植え込むためのカゴですね。
「お花を育てるにはプランターや植木鉢じゃないと!」と思いがちですが、生きていく花を育てる器には水抜きの穴さえあれば、入れ物自体はどんなものでもOKなのです。
例えば、ギフトでもらったフラワーアレンジメントのカゴや、もともとカゴとして使っていたけれど劣化したもの、はたまたカゴでしたら100円ショップでも安く簡単に手に入ります。
素材もカゴだけでなく、ワイヤーでできていてもヤシの繊維や、球根水栽培レッスンで使った水苔などで網目から土が漏れないようにすれば、大抵どんなものも植木鉢のように使うことができます。
カゴバスケットは何といっても見た目が可愛くなるのが最大のポイントです♬

私からは可愛い持ち手付きのワイヤーバスケットを用意しました。
亀尾さんもいくつかお好みのカゴを用意してもらっていますね。

亀尾育子

はい! 以前アレンジメントでいただいたカゴや、300円ショップで購入したものを用意してみました。

Yoko

大きさもちょうど良さそうですね。
それでは寄せ植えに必要なものを用意して、まずどのカゴにどのお花を植えるか選んで並べましょう。

用意するもの
Yoko

それではワイヤーバスケットから使ってみましょう。
4種類入ると思いますので、お好みのお花を4つ選んでください。
大きいお花ばかりになるとオーソドックスですが、少し古い印象になります。
大きめのお花と小さめのお花を組み合わせると今っぽくなっておすすめです。
グラデーションのある花の色を選ぶとさらにおしゃれに見えますよ。

亀尾育子

マリーゴールドがとても可愛いので、まずこれを使いたいです。
ビデンス レモンサワーも中心と外側の花びらの色が違って個性的ですね!
あと2つは小ぶりなお花を選んでみました。

ビデンスレモンサワー バコパスコーピア ポリゴナムセレブピンク フレンチマリーゴールドストロベリーブロンド
Yoko

バッチリです!
それではワイヤーバスケットの内側にヤシの繊維を敷いていきましょう!
すべての内側にまんべんなく薄めに貼り付けるようなイメージでヤシの繊維を敷きます。
これで土が入れられるようになります!

亀尾育子

ヤシの繊維は初めて見ました! 水はけが良さそうな素材です。
ワイヤーバスケットの内側に敷いてみましたがどうでしょう?
一番上まで敷き詰めますか?

ヤシの繊維 ホームセンターやガーデンセンターで購入できます。 ワイヤーバスケット 土がこぼれないくらいの密度でまんべんなく!
Yoko

ヤシの繊維は一番上まで敷きましょう!
そして、このくらいの大きさのバスケットなら、少し鉢底石を入れましょう。
小さい器は、鉢底石を入れると土の分量がなくなるので、そのまま土を入れてOKです。
できたら次に培養土を少し入れます。
混ぜ込むタイプの肥料はこの時にひとつまみ入れて、手でさっくり土と混ぜます。

それでは花の色合いを見ながら、好きな場所にポリポットごと仮置きしてみましょう!

亀尾育子

鉢底石培養土肥料を入れました!
どの場所に入れようか、仮置きに悩みますね。

鉢底石を少し入れて、培養土と肥料も入れます 隣にどのお花があるといいかな〜と悩みながら仮置き
Yoko

良いですね!
寄せ植えは、ちょっとぎゅうぎゅうくらいにくっつけて入れる方が可愛くみえますので、ちょうど良いです。

そうしたら、ポリポットからそっと苗を引き抜きます
底面まで根っこがびっしりあるものについては、手で少し根っこをほぐしつつ外してあげます。
あるいはハサミでそのまま真横に1cmほどカットしても良いです。
なぜかというと、そこまでびっしり根っこが張っているものは、ぐるぐると根っこ同士がからみあっているため、そのまま植えても土に根が張りません
なので、これから新しい土に根を張れるように、あまりに根っこがぐるぐるしてるものは少し周りや底面を軽くほぐすか、カットする作業が必要です。

亀尾育子

根っこをカットするなんてびっくりです!
知らなかったら怖くてできないですが、カットすることで元気に育つんですね。

根っこの状態をチェック! このくらいの根の張り方ならほぐすだけでOK 根っこがぐるぐる回ってガチガチです 思い切ってカット! 1cm程度切りました
Yoko

根が張っているか張っていないかは、ポリポットから出した時にポットの形そのままでカチカチの状態ですと根が張っている状態です。
逆に土がバラバラとくだけそうになればまだ根が張っていません。

それでは苗を土の上に置いていきましょう。
植える時は葉っぱなどを巻き込まないように気をつけます。
苗が4つ置けたら、トントンと器を床に軽くたたきながら苗と苗の間に土を入れます。
土を間に入れるのに、割り箸のような棒があると作業がしやすいです。
ではやってみましょう!

亀尾育子

苗と苗の隙間に土を入れていきます。
トントンするとしっかりと土が入りますね。

それぞれの苗の表面の土の高さを揃えるのもポイントです ヤシの繊維が下がってきたので少し足しました 完成です!
Yoko

とても可愛いですね! 寄せ植えの完成です。
できあがったら、たっぷり底から水が流れるように水やりをします。

今はまだそれぞれが馴染んでいませんが、数日でみんなが浴びる太陽の向きに揃うため、その形に馴染んでいきます。
長く伸びたりたくさんお花が咲いた場合は、カットしてあげると良いです。

春はお日様をたくさん浴びる場所が良いですが、真夏は暑すぎるとバテるので半日は影の場所の方が過ごしやすいと思います。
本体が軽いので移動もとても楽ですね!

さて、まだカゴも苗もあるので、おさらいしながら寄せ植えをつくっていきましょう!

亀尾育子

こんなにできました!
段々と慣れて作業も早くなりましたが、上がすぼまった形のカゴは少し入れにくいので、口が広がっているカゴがおすすめです!

とてもおしゃれにできました〜!
Yoko

寄せ植えの植え替え時期

お見事です! 素敵な寄せ植えができましたね。

だいたい半年から1年で、鉢の土は根っこがいっぱいになります。
土を変えてあげた方が育ちが良くなるため、今の時期だと春から夏に楽しめる花を含んだ苗を植え付け、10月頃には一度全部出して解体します。
大きく育ったものは地植えにしたり、株分けしたりして、利用できるものは小さく刈り込んで秋から冬の寄せ植えに使い、それを繰り返すことで小さな苗で買ったものを地植えや、大きめのプランターに移して楽しむことができます。
小さな苗をひとつで育てると、ひとりぼっちで水切れしやすいですが、ある程度仲間たちと一緒に植えてあげるとトータルの土の分量が増えるのでおすすめですよ。

カゴやワイヤーバスケットで育てる利点として、春夏の蒸れるシーズンも、余計な水分がすぐ切れるので、その点も良いポイントとなります。

寄せ植えを解体して植え替える際に「これは何という品種だったかな?」と、なりがちなので苗に付いているタグを寄せ植えした鉢ごとにまとめておきましょう。
開花時期や育て方が書いてあることも多いので、気になった時にも確認できて便利ですよ。

亀尾育子

春夏の間に大きく元気に育ってほしいです♬
タグは、それぞれに穴を開けて麻ひもでまとめてみました。
こうしておくと分かりやすいですね。

寄せ植えごとにタグをまとめました♪
Yoko

バッチリです!
寄せ植えは、半期に一度、春夏と秋冬で模様替え気分で花を入れ替える楽しみも知ってもらいたいです。
宿根草ばかりだとずっと同じ寄せ植えになってしまうので、最初はグリーンや脇役のお花などを宿根草にして、春夏と秋冬でメインの花を入れ替えると良いですね。

これから出てくる夏物で、花期が長くおすすめなのはニチニチソウです。
たくさんの品種があります。
ペチュニアも可愛いのですが、雨で花びらが溶けてどろどろになるのが難点なので、軒下で管理できない方はおすすめできません。
その点、ニチニチソウは雨にも強いです。

秋冬のメインはやはりパンジーやビオラ。花期が長くおすすめです。
フリルパンジーは特に人気がありますね。
最近は、植物の世界も小顔が人気です。
小ぶりなお花は主張が強くないので、ほかの草花とも合わせやすいです。

このように、残す植物と入れ替える植物を組み合わせることで、毎回買い直す必要もなく半年で気分を変えられるのでとてもおすすめですよ!

まずは、春夏に長く咲いてくれるお花とお気に入りのグリーンを探して、可愛いサイズの寄せ植えをつくってみてくださいね!

亀尾育子

寄せ植えから2週間が経ちました

2週間後のお花たちです!
蕾がどんどん開いてきて華やかになってきました。
お花の向きも揃って美しいですね。
咲いてきたお花をカットして部屋に飾ることもできるので、お花のある素敵な生活を楽しんでいますよ。

たくさん咲いてきました! お部屋に飾っても楽しめます

この記事をシェアする

  • facebook
  • twitter
  • LINE

エミ通信プラスカテゴリ一覧