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フローラルスタイリストYokoの
花でたどる季節の楽しみ

春に満開を楽しもう!
リース型の寄せ植えレッスン

2025.2.21

フローラルスタイリスト Yokoの花でたどる季節の楽しみ

Yoko サロン『atelierjuno』を主宰するフローラルスタイリスト。多方面にわたった花の仕事で活躍中。〝季節のお花とお茶の時間〟をテーマにしたInstagramでは、世界中に多くのファンをもつ。
https://miroom.com/creators/20
https://www.instagram.com/atelierjuno/

Yoko

亀尾育子 2児の子育てに奮闘するエミネット社員。年を重ねるごとにお花や植物を育てることに興味が出てきているが、ガーデニングは初心者。花のある暮らしに憧れる。

亀尾育子
Yoko

パンジー・ビオラの寄せ植え作りは、
さむーい冬がおすすめ

今回は、まだまだ寒い冬の間にチャレンジしていただきたい、リース型の寄せ植えレッスンです!
なぜ冬にリース型の寄せ植えを作るかといいますと、気温が低いと植物の成長が緩慢になるため、作った時の美しい形を長くキープすることができるからです。
形が乱れることなく、長期間楽しむことができるのが魅力ですよ。

また、冬の時期には花期の長いパンジーやビオラなど、可愛くて長持ちしてくれる頼もしいお花たちがたくさん売られています。
最近はふりふりのフリルが可愛いタイプや、色合いがニュアンスのある中間色やパステルカラーのものなど、見ているだけで幸せになるような可愛らしい品種が豊富です!
探すのも選ぶのも楽しいですよ!
今回もとっておきの可愛いお花たちを揃えました。

春の寄せ植えのレッスンで学んだテクニックに加えて、新たなポイントもご紹介しますので、これから楽しく寄せ植えを作りましょう!

亀尾育子

とっても可愛いですね〜!! ウキウキしちゃいます♪
パンジーやビオラといえば黄色や紫など、はっきりとした色鮮やかなカラーのイメージがありましたが、こんなにも多様な色があるのですね。
ふりふりの花びらもエレガントで素敵〜♡ 最近、ガーデンショップでフリルタイプのビオラを見かけて気になっていました。
どんな寄せ植えになるのか楽しみです!

用意するもの
Yoko

それでは早速、準備を始めましょう。
今回は、直径約30cmのリース型を使うので、苗は12個用意しています。
花苗は6個(2個×3種類)、葉っぱ系の苗も6個(2個×3種類)です。

ここで苗の選び方のポイントです。
花苗は、同じような色味やトーンを合わせると全体にまとまりが出ます。
葉っぱ系の苗は、葉が小ぶりで主張が控えめなものを選ぶとお花とのバランスが良くなり、おしゃれに見えますよ。

まず、リースの器の横に苗をリング状に仮置きします。
植えたいイメージになるように置いてみましょう。
対角線上に同じ種類の苗がくるように、また、お花と葉っぱが交互になるように置いていきましょう。

亀尾育子

どの順番で置くか悩みましたが、対角線上に同じ種類の苗を置くのは分かりやすいですね!
実際に置いてみると、リース型よりも二周りも大きなリングになってしまいました。
これで合っていますでしょうか?

Yoko

そうです! こうしてみると、「こんなにたくさんの苗が本当にこの器の中に全部入るの?」と思うかもしれませんが、ちゃんと入るんです!
今回は、イーゼルに立てかけたり、壁にフックでかけることを想定した寄せ植えです。
春に作った地面に平置きするタイプとは作り方がまったく違います。
ほぼ垂直になっても、苗や土が崩れない作り方をこれから学んでいきましょう。

亀尾育子

なるほど! 今回は、寄せ植えの応用編といった感じですね。
徐々にガーデニングの知識が増えてきて、楽しいです。

Yoko

まず、リース型の容器にうっすらと培養土を入れます
今回使う容器は通気性が良く、最初からヤシの繊維が敷いてあります。
そして土の容量がそれほど入らないため、鉢底石や鉢底ネットは使いません。
直接培養土を入れ、その後、苗を入れていきます。

亀尾育子

培養土はうっすらと、ですね。このくらいでしょうか?

容器にヤシの繊維が敷いてあるので鉢底ネットは不要です 培養土はうっすらと…入れすぎ注意!
Yoko

リース状に植え込むには
苗のスリム化がポイント

そのくらいでOKですよ。
培養土を入れたら、イメージを掴むためにリング状に置いた12個の苗を順に植え込んでいきます。
その際、あっちこっちと植えるのではなく、頂点の苗から順に、右回りなら右回り、左回りなら左回りと、隣に次の苗を詰めていきましょう。
6個植え込み終わった時点で半分が埋まっていれば成功です!
12個全部を植え込むには、ポリポットから出したそのままの苗では収まりませんね?
ここから根っこと土を減らしてスリムな苗に整えていきます

まず頂点に置きたい苗をポリポットから出してみます。
ポリポットの形に白い根っこがびっしりと回っている時は、全面をこそげ取るように根っこと土を手で落としていきます。
半分くらい落としたら、苗の付け根のところをキュッと軽く握ります
そのまま根っこの下の方までキュッキュッと握っていくと、細長くシュッと引き締まった状態になります。
これをリース型の容器に入れていきます。
高さはリース型の容器の器口よりやや下に苗の付け根がくるように入れていきます。
ゆっくりで良いのでやってみましょう。

亀尾育子

まずは苗の順番を確認して、頂点の苗をポリポットから出してやってみます!

配置を確認!本当に全部リース型に入るのかな?

ぐるぐる回っているガチガチの根っこのほぐし方は、以前のカゴを使った寄せ植え同様に思い切ってカットですね!

土の上の方からキュッキュッと握っていきます
Yoko

バッチリです! それでは頂点から右回りか左回りか決めて、どんどん隣に入れていきましょう!
まずは半分の6個やってみてください。
花苗と葉っぱ系の苗が交互になるように、注意しながら進めてくださいね。

亀尾育子

ひとつひとつ、根っこと土を削ぎ落して植え込む工程を繰り返します。

苗の高さもその都度チェックします! 6個植え込みました〜すでに可愛いです!
Yoko

半分できましたね! ちょうど容器の半分のスペースに植え込めています。
その調子で残り半分も続けてやってみましょう!

亀尾育子

12個すべて入りました〜!! 同じ作業の繰り返しなので、慣れてくるとスムーズにできるようになりました♪

とっても素敵♡ きちんと12個全部入りました!すごい!
Yoko

よくできました! 続いて仕上げ作業です。
苗と苗の間、およびリース型の容器の外径と内径の隙間を埋めるように培養土を入れましょう。
まず、パラパラと肥料を入れた後に培養土を入れます。
途中、ある程度入れたら容器を持ち上げて床面にとんとんと軽く叩くと、土が下に落ちて空間が埋まります。
また、箸や棒のような細長いものを使って、苗と苗の間の狭い空間にも土が下まで落ちるように軽くつつきながら土を入れていきましょう。

十分に土が入ったら、今度は指でギュッと押さえるようにして、苗の周りの土をしっかり固めます。やってみましょう!

亀尾育子

この土を入れる作業も寄せ植えの基本で習いましたね! その時よりもしっかりと隙間に培養土を入れて、ギュッと土を固めました。
イーゼルに立てかけるので、崩れないようにしっかりと土を押さえます!

ギュッと土を押し込みます! いろいろな方向から押して固定します
Yoko

ここまできたら、あともうひと息です。
最後に水苔で最終仕上げをします。
水苔は乾物のように乾燥して圧縮されているので、それを水に浸して柔らかい状態に戻します。
以前、水耕栽培のレッスンでも使いましたね。
使う時はひと握りずつキュッとつまんで余計な水分を絞って、適度な水分量にして使います。
水苔をリース型の容器の内径と外径にぐるっと入れ込んでいきましょう。
この時、容器の膨らみのある方向に向かって水苔をキュッと詰めていくと良いです。

亀尾育子

水苔はこんな使い方もあるのですね! 土がこぼれてしまわないように、キュッと詰めます。
容器に向かって押し込む感じで、内径と外形に水苔を詰めました!

外径は外側に向かって詰め込みます
Yoko

よくできましたね! こうすることで、土の脱落防止乾燥防止になります。
今回の寄せ植えは土が少ないため、水苔を使って保水力をアップさせました。
それではいよいよ、亀尾さんのリース型の寄せ植えが成功しているかイーゼルに立てかけてみましょう!
ほぼ垂直になるので、ここで苗や土が脱落しなければ、植え込みは成功です!

亀尾育子

イーゼルに立てかけても崩れませんでした! わぁ〜! とても可愛いです♡

かなり急な角度ですが土もお花も落ちてきません! 完成♪
Yoko

ひと手間のお手入れで、
より長く美しく咲かせることができます

上手にできましたね! 大成功です!
土もこぼれず、苗も転がり落ちていません。しっかりと植え込まれています。
次に、一度水平に戻し、下から水が滲み出るまでしっかりとお水をあげましょう
立てかけたまま水をやると、土が下の方に偏ってしまうので、普段のお水やりの時も水平に置いてから行ってくださいね。
そして余分な水が切れるのを5分ほど待ってからイーゼルに立てかけましょう。

パンジーやビオラは春になるとどんどん花を咲かせ満開を迎え、ボリューム感のあるリースになります。
5月にはおそらく10cm以上伸びて高さが出てしまうので、切花としてお部屋でも楽しみましょう。
その間にしおれた花がらは、気づいた時に取ってあげてくださいね。
花がら摘みをする目安は、しっかりと水やりをした後でも花びらがくしゅっとしているものです。
こまめに花がら摘みを行うことで、新たな花が育ち、より長く美しく咲かせることができますよ。

亀尾育子

売り物のように素敵な寄せ植えが完成し、とても嬉しいです!
自分で作ったとは思えない出来栄えに感動しています。
12個もこのリース型に入るのかと疑問に思っていましたが、根っこと土を落としてキュッとスリムな苗にするテクニックには驚きました。
花がら摘みもやってみました! フリルタイプのお花は見極めが難しいですが、よく観察して定期的に行い、美しい状態をキープしたいと思います。

Yoko

ゴールデンウィーク頃まで、次々と咲くパンジーやビオラを楽しむことができますよ。
そしてゴールデンウィーク明け頃に植え替えを行いましょう。
寄せ植えに使った葉っぱ系の苗はほかの鉢や地植えに移し、リース型の容器はその年の冬の寄せ植えに再利用できます。

寒い時期だからこそ形が崩れず長く楽しめる寄せ植えが作れます。
皆さんもお気に入りのお花を見つけて、ぜひ暖かい服装でガーデニングを楽しんでみてくださいね!

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